2006年09月24日 日曜日
超望遠レンズを考える
レンズの評価にセントレア空港に行ってきました。モータースポーツ用に超望遠が1本あるといいなあと思い立ち、いろいろ考えていたわけだ。手持ちには300mmまであるので、400mmより長いものから選ぶ事となる。
キヤノンの場合、400mmの短焦点は贅沢なことに3本ある。ざっくり言うとF5.6だと暗すぎてISなしなので軽い以外の利点がなく、F2.8だと巨大で重すぎる。F4 DOは軽くていいかもと思っても画質と価格が両立しないように思える。微妙に選択肢があるようでないのである。
600mmの場合はF4 IS一択ではあるが、400mm F2.8と同じ理由で巨大すぎて重すぎてとても実用に耐えない・・・ 僕は鳥屋さんではないので、自然と選択肢から外れることとなる。
500mmの場合もF4一択なのだが、比較的軽い(とはいえ3kg強あるのだが)ので、今回デモレンズを借りて評価することとした。
デモレンズの調達をお願いした翌日に「今週の週末でよろしいですか」とすごい勢いの回答があり、被写体を考えるまもなく評価せねばならなくなったのだが、いかんせん超望遠で狙える被写体をすぐ用意できそうになかった。まず小鳥は生態がわからないので撮影しきれない上に、撮影スポットをまったく知らない。四輪か二輪のレースでもないかと思ったが、今週の鈴鹿は特にレース物はなく門前払い。電車か飛行機かという選択肢が残り、電車はこれまた難しいので、気軽に行ける飛行場ということとなった。レンズは借りてみたが、いつものごとくレンズとカメラ本体のAFの調整具合のマッチング問題もあるので、ベストなパフォーマンスではないと思ってみる必要がある。
飛行場は仙台、千歳は理解しているのだが、中部国際空港(セントレア)は未知の領域で、一昨日に地図を見たら・・・人工島ですか。撮影スポットとしては屋上のラウンジしかないという結論で、行ってみることに。高速乗り継いでたどり着いたのだが、有料道路を通らないといけないのですか、不便な空港だ… ここの撮影スポットはおそらくスカイラウンジしかないと思われるのだが、転落防止用のロープが結構狭い間隔で張ってあり、今回のレンズのように口径が大きなレンズの場合は、必ず遮蔽物になってしまうので、それによる像の劣化があること、今日は晴れていたけど全体的に靄がかかっていたので、十項のものを写すほど画質的に厳しい状況であることを差し引いて考える必要がある。
前置きはこの辺で500mm F4を使ってみたのだが、ISレンズをほぼはじめて使ったが、超望遠領域で手ぶれによるファインダー像のブレがないことによる撮影のしやすさはかなりあると思われる。AFの速度などは300mm F2.8などと同じなので特に書く必要もないが、旧300mm F2.8と異なりフルタイムでAFはできる。(通電してないと動かない。)
感覚的にはモード2のISを有効にして一脚併用流し撮りをしてみたところ1/100までは今の感覚で特に問題なさそう。実際には1/50以下を使用したいので、500mmの場合では訓練が必要であろう。作例のように1/320とかであれば特に手ぶれなどの失敗することもなくさくさく写真が取れそうである。
あと僕自身の問題として、300mmでは問題になっていなかった一脚の剛性の不足が500mm(135版換算画角650mm)では結構目に見えてくること、フードが大きいせいもあり吹き晒しの洋上の人工島にある空港の場合、風に煽られて手元が狂うことと言った予想してない問題点を見出すことができた。この点は購入するのであれば検討せねばならないところだろう・・・ (でも荷物がこれ以上重たくなってしまうと、写真を撮りきったところで体力を使い果たしてしまいそうである。)