現在の撮影機材の紹介

現在の撮影機材の紹介と簡単な機材評をまとめておく。
手持ちの道具の性能のレベルが格段に上がってしまったため、写真の出来をカメラのせいにできなくなったが、なんとか絵作りに生かしていきたいと思うので、がんがん使い込んでいきたい。

Body

EOS 5D MarkIII

EF Lens

最初に買ったカメラがCanonだったからEFマウント固定なのだが、諸般の理由があってたとえばFマウントには動けない。というのが従来のスタンスであったが、TS-E 17mm F4LとTS-E 24mm F3.5L II、MP-E 65mm F2.8 Macro PhotoといったCanonにしかないレンズを所有するという末期症状に到達したため、もはやEFマウントから離れることはあり得ない。いろいろ思うところはあって、かなり広角レンズを買い換えてきたが、ようやく落ち着いた感はある。もはやAFレンズは現行レンズの不満な点が直ったら買い換え、ほかはそのままという路線で行きたい。レンズ評は個人的な感想以外の何者でもないので、鵜呑みにしないこと。

EF 24mm f/1.4L II USM

先代のEF 24mm F1.4Lは広角レンズとは思えないボケが美しいレンズで、花写真・星空写真をメインに長らく愛用のレンズであったが、やはりそれなりに古いレンズであって、デジタル時代にそぐわないところがあった。それは倍率色収差であったり、フレア・ゴーストが出やすいなどと言ったところが使っていての不満な点であった。ただボケ描写は好きだったのでしばらく新旧を併用してみた。このレンズの購入日は2008年12月20日である。
しばらく新旧レンズを使い分けてみたが、夜景をメインとした風景では新レンズの方がトータルで良いと感ずる。輝度差がつく箇所の色にじみは確かにあるものの、軽微でほぼ気にはならない。旧レンズではF4あたりまで確実に絞っていたが、このレンズではそこまでしなくても良いと思われる。フレア・ゴースト量に関しては夜に水銀灯を近くで逆光撮影してみてうっすらフレアが出る程度で非常に優秀で、新コーティングの効果は十分あり改善されていると考えて良い。F8付近での比較では周辺の解像感も改善されているので、35mm F1.4のリニューアルにも期待が持てそうではある。

EF 35mm f/1.4L USM

このレンズはポートレート撮影を盛んに行っていたころに購入したレンズの一本で、当初星空写真を撮ろうと思ってEF 24mm F1.4Lを購入したが、フィルムでポートレートに用いてみたところ、なかなか良い描写だったので似たようなスペックのレンズの存在が無視できなかったことと、当時APS-Cサイズの撮像素子を持つEOS 10Dを使用していたため 、EF 50mm F1.4は中望遠レンズとなってしまい、標準領域の画角を持つレンズがどうしても 欲しかったこと購入の理由である。購入日は記録によると2003年12月1日
油断すると平凡な写真になりがちな画角であるが、ポートレート用としてはシチュエーションは若干選ぶもののおおむねどのような場合にも期待に応えてくれるレンズだと思う。特に日没後や水族館の中などの薄暗い環境での撮影に絶大な力を発揮するレンズである。ポートレート屋さんならば撮影に外せないレンズであると断言する。私自身が撮影したポートレートでもこのレンズで撮影した写真で気に入っている物は多い。
ただしそれ以外たとえば逆に風景での使用では万能に使えるレンズではなく、おそらく常用絞り域ではズームレンズの方がパフォーマンスが高そうだ。また欠点としてはEF 24mm F1.4Lのような広角レンズとは思えない美しいボケ味とは異なり、ボケは二線ボケ傾向はあるので気になるようであれば工夫を要すること、倍率色収差が大きく出ることで夜景では全く使えないこと、逆光耐性も良くないので、たとえば花火をしている子供の写真を撮りたいという状況でゴーストだらけの写真になりかねないと言うところが、このレンズの存在意義自身を否定しているかのようなところで、EF 24mm F1.4LIIで導入されたSWMコーティングで逆光耐性を改善し、特殊光学ガラスを使って色収差も改善した新レンズへの早急なリニューアルを期待したいところである。(そう書いて早4年経つのだが。)

EF 50mm f/1.0L USM

EF 85mm f/1.2L II USM

あれだけ気に入っていた先代EF 85mm F1.2Lであるが、先々修理不能になった際にでっかいガラス玉のモニュメントにするのは忍びがたい(このレンズは超音波モーターがお亡くなりになればただのガラス玉である)ので、EOS 5D MarkII導入時の2009年8月27日に同時導入となった。
さすが開放F1.2だけあって、ピントは恐ろしいほど薄く、牛乳瓶の底のような分厚いレンズの前玉全体が動かすためかUSMレンズの中ではAF駆動が遅いのだが、先代よりはかなり改善されており、あまり動作は気にならなくなった。先代同様にF1.2で使用したときの背景の直感的ではないボケと、大きな周辺減光はこのレンズを特徴付ける物で、この描写を好んで使用している。
気になる絞りのこうかであるが、F1.4~F2.0まではミラーボックスによるケラレが発生するのは先代と同じ。口径食がほぼ解決するF2.0からF4.0のもっとも使いそうな絞り域では円形絞りのこうかはあるようで、点光源ボケは良さそうである。従って先代よりもかなり使用領域が広がったと言うべきか、あまりシチュエーションを選ばなくなったと言える。ただしミラーボックスケラレが解決しているわけではないので、ボケはちょっとうるさく感じるときがある。背景の整理はそこそこしておきたいところである。フレアやゴーストなどは今後の調査項目である。トータルで大きさ重さも変わらないし、深度も変わらないのでほぼ先代と同じ使い回しというところか。

EF 50mm f/2.5 Compact Macro

EF 100mm f/2.8L Macro IS USM

EF 180mm f/3.5L Macro USM

もともと僕は花のマクロ撮影から写真に入った人なので、初めて購入したレンズはキヤノンの中望遠マクロレンズのEF 100mm F2.8 Macro USMであった。最初の1年は100mmマクロ1本で写真を撮っていたので、当然ながら次に欲しくなるレンズの筆頭として長らく君臨してきたのは、このEF 180mm F3.5L Macro USMである。実際のところはモーターレースとかポートレートとかも始めてしまったので、このレンズの値段と使用頻度を考えると、相対的に必要度が下がったわけではあるが、良い中古の出物があれば即購入というねらっていたレンズではある。
このレンズは中古購入であるが、見たところ前のオーナーが使った形跡がほとんど無くほぼ新品同様品。レンズの中も見てみたけど特にゴミなどはなく非常に保存状態も良い状態であった。絞りやAF駆動などもまるで問題なしという理想的な状態であった。望遠マクロレンズは必要な人が購入し、レンズを使いこなせないと言うことがない限り所有している人が手放すことがないレンズである。そういうわけで中古には使い込んでいるレンズの出物もそんなにあるわけではない。この手の特殊なレンズはがんばれば以外に程度の良い新品同様品が手にはいるのかも知れない。なかなか美味しい買い物であったと言えよう。購入日は2005年3月1日である。
実際の使用感であるが、100mmマクロに比べて開放絞りが1/2絞り以上暗いことと、望遠になったことによるブレに対して気を使わなければならなくなったことから、想像以上に使い回しが難しい。ケーブルレリーズにしてミラーアップしていても三脚は選ぶかもしれない。(三脚の剛性は必要である。) 被写界深度が非常に薄いので絞り込むことが前提となるが、シャッター速度を稼ぐために、マクロリングライトのような照明機材が欠かせない。(我が家にはめったに使用することがないが、マクロリングライト MR-14EXがある。) 非常に描写力が高く、解像度も高い申し分のないレンズではあるが、非常に使いこなしに技量が必要なレンズであることは言うまでもない。(以上、2007年3月6日記載分)
あと大分このレンズでデジタルでの撮影を行ってきて、更にこのレンズの使い勝手が想像以上に難しいことが分かってきた。撮像素子上のゴミが非常に写り込みやすいのである。 撮像素子上のゴミは通常絞り込むと目立ってくるのであるが、このレンズではおおむね絞り開放で撮影しても出てくるのである。どういうシチュエーションで出てくるのかというと、1/2倍よりも寄った接写時である。ほとんどデフォーカスしたなだらかなグラデーションの中にぼんやりとゴミが写るのである。これは実効絞り値が大きくなったときに、像側の焦点深度が深くなるからなのだろうか? 仮説を立ててはいるもののどうして写り込みやすくなるのか、光学に詳しい人に教えていただきたいなあと思うところである。このゴミの像はなかなか除去しがたいケース(レタッチし尽くすのは難しい)なので、なかなか手に負えない・・・ なかなか使いこなしに癖のあるレンズである。(2007年11月18日追記)
上記の撮像素子上のゴミの写り込み問題は、EOS 5D MarkIIを導入した際に撮像素子クリーニングが出来るようになったのでおおむね問題は解決した。(2010年2月8日追記)

MP-E 65mm f/2.8 Macro Photo

EF 16-35mm f/2.8L II USM

EF 24-70mm f/2.8L USM

EF 70-200mm f/4L IS

TS-E 17mm f/4L

TS-E 24mm f/3.5L II

TS-E 45mm f/3.5

To Do

今後のEFレンズ収集の路線は、もうお値段的に厳しいレンズばかりで非常に難しい。さすがにここまでくるとネタ切れでしょうと書いて早何年。なんだかんだネタは切れていない。強いて言えば、魅力を感ずるのは、

  • EF 14mm F2.8LII
  • EF 70-200mm F2.8L IS II
  • EF 200mm F2L IS
    というところ。200/2ISは星空写真を赤道儀で狙えるようになったら検討する。従ってリストには挙げておくがどちらも直近で購入するレンズではない。70-200mmは5D2のような高画素機を使うようになってからほしいと思うようになったレンズ。またレンズがリニューアルされた際に買い換えを検討するレンズもここ最近のリニューアルでだいぶんこなしてきたので、下記のまだリニューアルされていないレンズに絞られる。必要度から見てTS-E 45mm F2.8とEF 35mm F1.4Lは出たら速やかに買い換え、他は余裕を見てと考えるくらい。
    ボディ・レンズ以外の記事は追記予定。