大刷新
昨年秋よりちょっと都会に引っ越したこともあり、車のない生活になった。車好きというべきか、純粋なスポーツカー好きでドライブすることが趣味であったが、昨年秋の転勤によりすっぱり車を手放した。かれこれもう1年になるが、そんなに大きな不満や不便さを感じたことはない。
その波及効果は遅れてやってくるようで、今月になってようやくメスを入れ始めたのだが・・・ 代わり始めると恐ろしいもので、これまでにない勢いで変わっていくのである。ということで、最近のエントリで取り上げているカメラ機材の抜本的な見直しに関し、この週末にようやく収斂したので、一気に紹介する。
EOS 5D MarkII / EF 100mm F2.8 Macro / 絞り優先AE F2.8 +0.3EV (シャッター速度 1/8 sec) / ISO100 / WB: 太陽光
いつものFirst Lightに使用している被写体のビードロ。この写真では分からないが、等倍で見るとがっちり自分が写り込んでいる姿を見ることができる。こういう風に見えるのは初めてかもしれない。
ということで、かねてより予告通りEOS-1Ds MarkIIからEOS 5D MarkIIに乗り換えた。これに関しては、フラグシップ機の使い勝手が絶対後で恋しくなるから、5D2を買い足せという悪魔のささやきが聞こえてきたのだが、断腸の思いで1Ds2とお別れすることとなった。
EOS 5D MarkIIの箱。なかなか懐かしい大きさの箱である。下取りに出した1Ds2の箱は鞄にぎりぎり入る大きさであったが、帰りはこの箱を鞄に入れてきた。かなりスカスカである。重さも当然かなり軽い。心に開いた穴も大きいが、新しい5D2を使いこなしていこう。
5D2と同時発表だったEF 24mm F1.4L IIをつけてみた絵。さすがにレンズの方がかなり大きく見えるようになった。新しくなっていっそうの使い勝手が上がった24mm F1.4とISO800当たりが実用域に入っている感があるので、手持ちでの低照度な被写体の限界を攻め込んで見たいと思うことと、ISO1600~3200あたりでの星景写真に大きな期待を寄せたいのである。(まあ夜景はISO100か200でしょうが。)
と、大きなカメラから小さなカメラへという、若干の携帯性を考えた今回の変更なのだが、さらにそれにとどまらず、今回は製造中止になって保守期限が終わってしまったり、迫ってきていたりするレンズも同様に変更をした。購入後約10年くらい経っているのだが、EF 300mm F2.8L IIIとEF 85mm F1.2Lである。どちらも過去のエントリ(もう公開していないが)で扱ったレンズである。
EF 300mm F2.8Lを手放しのもなかなか考えたのであるが、ここ1年1回も使っていないこと、車で持ち歩くこともできなくなったこと、現状の状態は塵が若干入っている程度ではあるが、防湿庫の肥やしとしてずっと状態の維持や管理をしていくのはなかなか困難であること、部品保守期限が終わってしまいもう修理もできなくなっていること、このレンズはAFユニットが壊れるとただのガラス玉になってしまうこと(ま、そうそう簡単に壊れないと思うが)等々を考えると、保有リスクは結構高いし、まだ結構高く売れるのである。財産は有効に活用するという方針となった。
EF 85mm F1.2Lは写真を始めたごく初期から使っているお気に入りのレンズであるが、これは新レンズに置き換えという方針とした。このレンズは生産終了にはなっている物の、あと数年は保守は行われるだろうし、OHも新型が出る直前に行ったので、そうそう急いで切り替えるタイプのレンズではない。ただこのレンズもAFユニットが壊れてしまったらただのガラス玉になってしまうのは同じである。(通電してないとMFできないので。) 過去のエントリに書いたように絞りF1.4~F4あたりまでの多角形ボケと逆光にかなり弱いという性能上の不満があった。(強い点光源を入れたときのリング状の強烈なゴーストはこのレンズと50/1.0のあじであろうけども、結婚式などでの使いこなしは結構難しい。) 新レンズではAF速度の改善(2倍くらい?)や円形絞りの導入やコーティングの見直しでの逆光耐性の強化が、ようやく各種レビューでも分かるようになってきたので、これを気に買い換えと言うことにした。
このレンズは旧タイプとほとんど外見上の見分けはつかない。強いて言えば前枠の文字が変わった程度? 相変わらずでかいレンズである。
1Ds2と300/2.8と85/1.2を処分して、5D2と85/1.2IIだけで済むわけもなく、さらなる展開があったのである。それは数年探し求めていたTS-E 45mm F2.8の中古在庫である。先般のTS-E 17mm F4LとTS-E 24mm F3.5Lの登場によりモデルチェンジするかもなあと思いつつも、今後の写真ライフのなかで使いこなしは考えていきたいので、できれば購入したいと考えていた。中古の在庫が2本もあると言うことで見せてもらったところ、2本ともほとんど使用感がなく、新品同等品。レンズを見てもどっちも綺麗だし、フードに手垢もついてなかった。リニューアルしたときのリセールバリューまで考えて、全部付属している方を購入することにした。(値段は同じだった。新品買うより1万円くらい安かったのかな。)
TS-Eもようやく3本に。さすがに17mmは撮りたい絵はある物のそのためにあの値段は出せないので、TS-Eはこれで打ち止め。買い出したらあっという間であったが、結局使用頻度を考えると、24mm、45mm、90mmになりそうで、90mm買うときに悩んだ45mmを先に買えば良かったという結論であった。5D2のライブビューがかなり薬だってくれるはずなので、使いこなしていきたい。
ということで、後の残りはIXY Digital 900 ISも処分したので、おおむね作業はおしまい。5D2だけ変更つもりが、10年に1度の手持ちレンズの大刷新となってしまった。新しいレンズの使いこなしに関してはじっくり取り組んでいきたいし、それ以前に5D2の露出の癖の把握と各レンズのAF個別アジャストもしなくてはならないし、使い始めるまで準備がかかりそうである。
EOS 5D MarkII / EF 180mm F3.5L Macro / 絞り優先AE F3.5 +/-0.0EV (シャッター速度 1/40 sec) / ISO100 / WB: 太陽光
こんな構図で動画撮影をしてみたが、この明るさ・ボケで動画が撮れるのであれば、いろんな5D2の動画用パーツが出回りだしているのは理解できる。これは巧く使うとかなりおもしろいかもしれない。
EOS 5D MarkII / TS-E 45mm F2.8 / 絞り優先AE F2.8 +/-0.0EV (シャッター速度 1/200 sec) / ISO100 / WB: 太陽光 / 逆ティルト
とりあえず逆ティルトの絵。この手の絵は24mmよりも45mmのほうがやりやすいようだ。シフト軸をティルト軸と垂直にしておけば、縦位置で撮影し、こんな感じで逆ティルトした状態で、左右にシフトすればステッチングで画角を稼げそうかな。そのうち試してみることにしよう。
ということで、10年に1度の大刷新を行った週末であった。残りは天体望遠鏡なのだが・・・(ここまでシステムがライトウェイトになったので、もはやポタ赤でカバーできそうなので、もはやシステムを維持しておかなくても良い感じである。)