Profoto B2の色温度の話

昨年秋に購入したProfoto B2の話。結構使ってみて、もうメーカー純正のストロボの使い方を忘れるほどに、かなり使い勝手も良いし、光も良いなと。移動に関しては、車の無い生活をしていてハウススタジオとかに通っても、まあ機材をカートに乗せて移動すればなんとかなるしなあと。一応満足するレベルには治っているので、情報をアップデートしておいた方が良いだろうということで、記事に起こしておく。

さて本題、当初、ストロボの発光量を変化させると色温度が激しく変動すると言う問題があった。これはネットを検索してみても、国内だと写真家の新藤さん、海外だとThe Broketographersくらいだった。

振る舞いは閃光時間優先モード(Freezeモード)の場合は、発光量を変えると色温度はそれなりに変動する物だが、それにしては発光量を絞ると激しく青くなる。また色温度がほぼ一定であることを期待されているノーマルモード発光量を絞るとこちらも閃光時間優先モードのスペックに入らない程度にあからさまに青くなる。上のリンク先の結果を再現しており、こりゃおかしいと・・・

セコニックのカラーメーター C-700が何故か手元にあるので、計測したデータを元にProfotoさんのサポートとやりとりを行った。どうも色温度変動量が大きいのでと説明をしたところ話が通じたので、本社に問い合わせいただき、ファームウェアで対応するとのことであった。ここまでが昨年の秋頃の話。しばらく音沙汰がなかったが、2月の頭にB2のファームウェアA6が公開された。リリースノートにAjusted power control to improve light output and color temperature stability.と記述があるので、何か対応が入ったと考え、アップデートを行い検証してみた。

B2\_color\_temp\_20170201.png

手持ちの機材では前のファームウェアA5では約5800約7850Kという激しい動きだったが、A6にアップデートして同様の計測を行うと約5800約6400Kと大分穏やかな動きになった。最大と最小を使わなかったら約6100~約6350。まだチューニングしてくるかもとは思われるが、こりゃ酷いと言う状況ではなくなった。(ちなみにカタログスペックは300K)

EOSのDaylight(5200K)に変換する場合、ざっくり+20~+35ミレッド程度のずれだから、1/8 CT straw(+20)、1/8 CTO(+26)、1/4 CT straw(+40)なので、1/8CTOを使えば誤差の範囲と見なしてよさそう。また色の偏差はC-700のCCiで0~0.2G程度。(発光量とともにGが増えるよううだ) これは補正のしようが無い大きさなので問題は無いと思われる。そんなわけでB2の2灯目を買うことに何の問題も無くなりましたとさ。(実際に春先に1灯ヘッドを追加した。)

さらに最近Profoto B1Xも買ってみて、やはり色温度を測定してみた。発光量を振ってみると、ざっくりNormal modeは中央値が6040Kでレンジは330K、Freeze modeは中央値は6700Kでレンジは1700K。スペックはNormal modeは±150K over range; ±20K flash to flash。 Freeze modeは±800K over range; ±50K flash to flash。まあ色温度の計測誤差はあるので、ざっくりこんなもんでしょう。B2のように恐ろしいことになって無くて良かった。

ただ・・・消費者の意見としては余裕でスペックに入れましょうよとは思うのだけど、経時変化で良い案配になるかもしれないし、部屋の色を拾っていると言うのもあるので、こんなもんかなと。色偏差はとくにありませんでした。Ra測るのわすれてたが問題は無いと思う。(別なデモ機で97とかだったような・・・)

と言うことで、資金的な問題が無い場合はかなり便利なのでお勧めといえそうです。また、モノブロックであれば、Daylightな色のLEDモデリングライトがついているPaul C. Buff, Inc.のDB800あたりがお安いですし、色温度も問題ないのでお勧めです。(最大の問題は個人輸入が大変で、私も新藤さんの共同購入に参加して購入したのでした。)