2005年09月23日 金曜日

David Eddings / ベルガリアード物語 5 「勝負の終わり」

結構な勢いで読み進めてきたついにベルガリアード物語もついに最終巻。やっぱり読んだことのある長編小説は読了がむちゃくちゃ早い。経済的ではないな。
この巻で何千年にもわたって続いてきた《光の子》と《闇の子》のとりあえずの決着が着くわけであるが、宿敵が待つ《永遠の夜の都市》に向かうガリオン一行と、陽動するセ・ネドラ達の西部の大軍視点のダブルプロットで話が進むのであるが、そこにたどり着くための様々なやりとり、ほぼ戦いに関係ない人たちの視点、敵側の視点が絡んでいて、なかなか面白い。
詰まるところガリオンは、トラクと戦うためではなくすべてを拒絶することで勝利を得るのであるが、魔術師と神の戦いは剣だけによるものではなく、《意志》と《言葉》によってケリがつけられるという点もなかなか興味深い。(これは3巻のクトゥーチクとベルガラスの対決などでもそうなのだけど。)
それにしても全巻を通じてガリオンが主人公であるには違いないのだが、ベルガラスの描写が何とも言えず、この巻でもトラクとの対決のシーンの直前の描写はもうかっこよすぎるのである。まぁこんな勢いで読んだが、面白かったので「女魔術師ポルガラ」を全巻読んだ後、続編の「マロリオン物語」が5巻構成でリニューアルだそうなので、全部読んで再読しよう。