2005年03月10日 木曜日

Xming

Win32の上で動くXサーバ。Cygwinに依存しないWin32ネイティブなもの。こう言うものを待っていた… さくっとインストールできて、タスクトレイに常駐させてみる。ssh2(putty)経由でEmacsを使ってみたが、Windowsの上でコピーしたものをペーストできない… できないのかなあ。ドキュメントを眺めるしか無いか。それにしても僕の環境では実用的。結構嬉しいかも。

森木 亮 / 2008年 IMF占領

いつものごとくすごく読みにくい光文社ペーパーバック。あの編集方針(ジャケットと帯はなし・再生紙を利用・横組みはOKだが、英語混じりの4重表記だけは断じて許せない。凄く可読性が悪い。)があっても買って読むかと言う気になった本。僕はこれまで少なくとも財政再建が可能であろうという楽観的な予想を持っていたんですが、完全に捨てざるえないなあという気になってしまった。おそらく年金の破綻以前にヤバイことになりそうな気がする。(僕は今のままでも年金問題は解決可能と考えているので問題にしてなかった。) というのは、やっぱり1兆円以上の経済感覚って難しいなという話。本文の例を転載。(こう言うおとしこみはあまり正しくないと思うけど、これくらいの金額にしないと実感が沸かない…)

財政状況のおさらいをしておくと、家計なら年収646万円、月収にすると53万強の家計を考える。この場合の国債費に当たるローンの「元利払い」は20万強。可処分所得は、1ヶ月33万円となる。ところが、この家庭はなんと1ヶ月で56万円も使ってしまう。しかも田舎への仕送り(地方交付税交付金)が19万円強もかかる。結局、毎月毎月、43万円もの借金をしなければ成り立たない。こんな生活を長く続けてきたので、借金の残高は6800万円にものぼり、年収の12倍程度にあたる。
うむむ、国債発行額が税収を越える日ももう近いな。それにしても福田赳夫って言う人は蔵相時代には戦後財政における赤字国債の発行の先鞭をつけ、総理時代にはダッカ事件の際の「人命は地球より重い」としてテロリストの脅迫に屈するということで、問題を先送りしたいとか外圧に弱いとかいった典型的な日本の政治化像を具現化した人物なのですね。それにしても最初の2000億円から40年。気がつけば桁が4つかわって600兆円強。指数関数的っていうのはこう言うものなのですね。考えるきっかけにはなる本だけど、もうどうにもならんわなあ。